動機はいつだって不純

南アフリカ・ヨハネスブルグで暮らすノマドワーカーのつぶやき

南アフリカロックダウン7日目:マスク2枚と南アの格差

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なんと、7日目です!7日ってことは1週間経ちましたね。

(延長がなければ)ロックダウンの3分の1が終了しました。

とはいえ、友達がペルーに住んでいて、当初2週間の予定のロックダウンが、終了間際に2週間延長され、合計4週間(ほぼ1か月ですよね!)になったのを聞いているので、そんなこともあるかもしれない…と期待せずに21日が過ぎるのを待っています。

 

エイプリルフールの衝撃、マスク2

昨日はエイプリルフールだったわけですが、一番印象に残っていて、SNSでもいろいろ言われていたのは、日本政府による各世帯への布マスク無料配布(なぜか世帯に2枚ずつ)。

昨日の夜、寝る前に南アフリカ人のパートナーにシェアしたら、

Why he is waering a FUNNY MASK?

といわれて笑われてしまいました…。

WHOが、マスクはコロナウイルス対策に良い確証はない旨と、供給が足りていないので、症状がない、あるいは感染者の看病をする人以外は使わないことを勧めるって記事がいいタイミングで3月末にでたばっかりだったので、「本気で言っているの?」って思ったようです。

今日もその話をちょっとしたら、布マスクが相当ツボにはまったのか、爆笑されてしました…。

 

世界がこれまで直面したことのないような、ウイルスに対する、日本政府のまじめな対策なのですが…。

 

この前聞いていたポットキャストでも、スピーカーのアメリカ人の方が「日本のコロナ政策は、別の惑星の対策みたいだよね」と形容していました。

 

パートナーと一緒にいくつかの英語サイトを見てみましたが、日本の現政府は経済政策優先だから、ロックダウンという事態を必死に避けようとしている、という見方もあるようです。

 

日本にいる家族や友達、社員が心配になってしまう、というのが本音。

 

南アフリカの政策はどうなんでしょう?

何かの記事で読みましたが、世界が初めて対処するウイルスなので、各国によって対策はかなり異なります。某アフリカの国のように、強引なロックダウンを強行するところもありますし、ドイツのようにアーティストに保証がでたり、日本のように方向がいまいち見えにくいところも。

 

南アフリカ政府の政策に関する文句などは、近いコミュニティでは聞きませんが、タウンシップやCBDなどではどうなんでしょう。

批判しつつ、仕方ないと思っているのか、そもそも生活が立ち行かなくなりそうで(実際に立ちいかなくて)政策批判している余裕すらないか…。

 

パートナーに聞いてみたら、世論はよくわからないけど、とりあえず経済的に生きるか死ぬかの瀬戸際に立つ人が増える、とだけ言われました。

ウイルスによって亡くなる人もさることながら、その経済的影響で命を落とす人も出てくると思います。

 

世界最悪のジニ係数南アフリカ

来たことがある人はわかると思いますが、南アフリカって結構発展しているエリアも多いんです。

道は舗装されているし、ビル街はあるし、都市部であれば水道水だって飲めます。

他のアフリカ諸国に行ったことがある人が来たら、ここはアフリカか!?となると思います。

がしかし、アッパー層もいれば、ボトムももちろんあるんです。

所得の不均衡を図る指標であるジニ係数は、世界で一番悪いのです。

 

日本円にして年収1000万円以上もらっている人もいる一方で、日銭を稼ぐので精いっぱいな人、ホームレス、水道や電気にアクセスできない人もたくさんいるのです。

 

この格差こそが、治安が悪い原因だとも言われています。

 

ウイルスによる直接の影響もそうですが、このロックダウンで一番ダメージを受けているグループの人たちが、こうした社会的弱者の人たちなんだと思います。

 

1週間たってみて、個人的には結構問題なくロックダウン期間を過ごしているんです。

既に3回スーパーに買い出しに行ってますが、まあまあ品物はあるし(少ないのは卵と牛乳くらい)、アパート内をランニングできるし、日本やそのほかの国の友人を話せるし。

 

でもスーパーに行く途中では、今日も「2ランドでいいから分けてくれ」といってくる方が。今のレートだと1ランド6円ほど。

帰りに会った人には、一人に10ランド渡しましたが、それだけでものすごく有難がられました。

 

ロックダウンで引きこもっていると、見えなくなりがちな、南アフリカの格差を久しぶりに目の当たりにした日でした。

 

 

それでは今日はこのへんで。