【南アフリカ】【ヨハネスブルグ便り②】ラジオからー絵文字の使い方とアイデンティティ
南アフリカに限らず、アフリカ諸国では結構ラジオが人気です。
理由はいくつかあると思いますが、
- テレビやインターネットと比べて、簡易なインフラで済む
- 車社会である
- 小規模のコミュニティラジオでは母語でローカルな情報を得ることができる
- もともと文字を持たない言語が多い
なんてことが挙げられると思います。
それはともかく。
私も南アフリカにきて、車で移動することが多いので、ラジオをよく聞くようになりました。
この間ラジオで流れていて面白かった話が、Whatsappなどのアプリで使う絵文字とアイデンティティの話です。
普段あまり意識することはないかも知れませんが、人の顔や体を表す絵文字は、肌の色をいくつか選べるようになっているんですよね。
一番左にある黄色の絵文字。このように肌の色を使い分けられるようになる前の、オリジナルのデザインのよう。この色の絵文字を使う人がマジョリティだと言います。私も、敢えて肌の色は選ばず、この色を使うかな。
ただ、この欧米系、アフリカ系、インド系、その他アジア系・・・と多様な民族のいる南アフリカでは、この絵文字の色でアイデンティティを示す人もいるのだそう。
とある黒人の人は、断固として、黒い肌の絵文字を使い続けるとか。
白人と言われる人でも、多くの人が黄色や白を使う事に敢えて反対して、黒を意識的に使っている人もいるんだとか。
ヨハネスブルグに来て出会ったズールー語が(ぺらぺらに)話せるエストニア人のおじさんは、Whatsappで黒い肌の絵文字を使っていました。
黒人のコミュニティに強い帰属意識を持っているのでしょうか。
こんな些細なことに多様性を感じられるのは、南アフリカならではなのかな、と思いました。